国学院大学
”関係づけ”を武器に経済の本質を追究!
経済学部 経済ネットワーキング学科
田原裕子研究室
田原 裕子(たはら ゆうこ)教授
専門分野は地域社会問題、高齢社会と社会保障。少子高齢化社会にかかわる問題について、社会保障制度、地域社会における社会的ネットワークなど、多様な視点から研究している。ゼミも同じく、幅広い分野から各自が興味のあるテーマを決め、実際に問題が生じている現場で学び、考える「現場主義」スタイルを重視している。
「経済ネットワーキング学科」と聞いて、どのようにイメージするだろうか?たぶん「ネットワークだから経済とコンピュータに関連したことを学ぶ?」と思っている高校生が意外と多いのではないだろうか。
「それは違います(笑)。ネットワーキングという言葉の意味は『関係づけ』。世界、日本、地域そして個人、あらゆる段階やさまざまなジャンルの経済に関する動きを常に関連させて考えていくことで、経済全体を総合的に分析できる視点を養う学科なのです」
こう説明する田原教授によると、経済学の柱をなす「マクロ経済学」「ミクロ経済学」は、どちらも理論やモデルを駆使して経済の全体像(GDP)や市場の動き(需給関係と価格決定など)を大づかみに把握しようとする学問。そこでは、茫漠とした経済の全体像を見極めようとするあまり、個別企業の努力や地域環境といった具体的な条件や、市場を通さない関係性は捨象されがちです。そのために変化が激しい現代社会においては、新しい動きを見逃すこともあります。たとえば、本学科ではGDPの最初の数字の基となる個別企業や個人の動きを見つめることで、新しい動きや問題を発見し、経済活動の本質を探っていきます。いわば経済という大河の源流を捉えてなぜ増水しているのか?なぜ渇水しているのか?本質を把握することから出発するのです」
今年のゼミ生の1人は「少子化に勝つ企業戦略」をテーマに追究しました。「『少子化=子ども関連企業は不況』という考え方が、これまでの経済学や経営学の定説でした。しかし彼女は実際の子供服・玩具・教育産業業界を取り上げ、その実態を詳細に取材し調査。各企業がカテゴリー幅を拡大したり、対象年齢層を拡大したり……。少子化に対応した戦略を巧みに取り入れていることを浮き彫りにし決して不況ではないことを明らかにしました」。まさに生きた経済学を実践したと振り返る。
「このように積極的にフィールドワークを実践しながら、全員が自分の好奇心から出発して経済の本質を徹底的に掘り下げています。楽しい学びですよ」




