東海大学
大学チームのル・マン参戦は世界初!林研究室が快挙
工学部 動力機械工学科 林研究室
http://www.ed.u-tokai.ac.jp/
林 義正(はやし よしまさ)教授(工学博士)
自動車メーカーで27種類にも及ぶエンジンを開発し、その中で超高性能化、排気清浄化、騒音振動低減、燃費改善技術などを研究しました。レーシングカーの開発も担当し、デイトナ24時間レース国産車初優勝や多くの国内外レースで年間チャンピオンを獲得。科学技術庁長官賞、日本機械学会賞、自動車技術会賞などを受賞。著書多数。
2007年2月20日午前6時48分、受話器を握る林義正教授の手が震えたとか。「知り合いのジャーナリストが、私たちのチームのル・マン(フランスのル・マン市で開催される24時間耐久レース)出場決定をインターネットで知り、学生にメールしてくれたのです。そして、その学生が私に電話をくれたのです」。
ル・マンは、前年のレース実績にもとづく招待が基本だ。招待枠以外の34枠に88チームがエントリー。日産の研究開発員時代に挙げた林教授の実績と、大学チームが出場することによる新しい工学教育という意義が認められ、出場が許可された。
林教授の研究室には合計52名のゼミ生と院生がいる。精鋭で構成するル・マンチームのメンバー15名と、サポートの学生数名、ドライバー3名、それに事務や広報の大学関係者など、総勢50名程で渡仏する。
林教授の研究室では、超高速エンジンの動弁系や吸排気系などの研究や、レース用エンジンおよびレーシング・カーのものづくりを通じて専門基礎科目、つまり材料力学、機械力学、流体力学、熱力学をさらに深く修得する。「知的能力以上に、実現能力が重要。実社会では、実現しない研究開発は無意味だから。そして、研究には複数のメンバーによる意思決定が不可欠なので、最後には人間性がものをいいます」。そう語る林教授は日産時代に集団をうまくまとめあげたからこそ、優れた実績を残したのであり、このル・マンのプロジェクトでも当時の部下がエンジン製作担当として参加している。
学生達が協力しながら作業を進める。レースを支える3要素は、(1)チームワーク、(2)技術・技能、(3)ハードウェアだと林教授は言う。「いずれも人間が関わっています。どんなものづくりにしても、人間と環境の方を向いていないと勝利は得られない。レースに関わることで、それを知ってほしい」のだそうだ。
退学が決まりかけた高1の夏、数学を必死で勉強、2学期に受けた3年生向け模試で2位を取った。以来、「自分の人生は自分で切り開け。人の3倍努力せよ」が信念だ。「私の研究室では若いうちにハイレベルな技術を経験できます。
努力が最大の武器だと、私の後ろ姿で教えたい」と高校生の進学を待っている。




